〔NY石油〕WTI続落、61.20ドル(22日) 2025年05月23日 05時14分
【ニューヨーク時事】22日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、世界的な供給過剰が懸念される中、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は前日比0.37ドル(0.60%)安の1バレル=61.20ドル。8月物は0.39ドル安の60.64ドルだった。
米ブルームバーグ通信は22日、関係筋の話として、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が7月に増産幅を拡大する可能性について協議していると報じた。日量41万1000バレルの増産が選択肢として挙がっているが、最終合意には達しておらず、6月1日に会合を開催する予定という。OPECプラスが3カ月連続で大幅増産方針を決定すれば、供給過剰を招くとの懸念が改めて台頭し、原油売りが先行した。
米エネルギー情報局(EIA)が21日公表した週報で、原油およびガソリン在庫が予想外の大幅な在庫積み増しとなったことが引き続き、相場の重しとなっている。
ルビオ米国務長官は21日、SNSに投稿で、米石油大手シェブロンに与えていたベネズエラでの操業と原油輸出に関する許可が5月27日に期限を迎えると述べた。これを受けて、やや下げ幅を縮小した。ただ、米政府が2月、シェブロンに対するベネズエラでの事業許可を取り消した数日後に、財務省が同国事業の縮小を指示し、さらに期限を5月27日に延長した経緯があり、市場では懐疑的な見方があるという。
▽ガソリン=続落。中心限月6月物の清算値は1.86セント安の1ガロン=213.12セント。
▽ヒーティングオイル=3日ぶり反落。6月物の清算値は2.16セント安の1ガロン=211.75セント。