〔NY石油〕WTI反発、71.48ドル(31日) 2025年04月01日 05時09分
【ニューヨーク時事】週明け31日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ロシアとイランからの石油供給停滞を警戒した買いが活発化し、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は、前週末比2.12ドル(3.06%)高の1バレル=71.48ドル。6月物は2.05ドル高の70.95ドルだった。
トランプ米大統領は30日、国内メディアの電話インタビューに応じ、ロシアのプーチン大統領へのいら立ちを表明。任期切れを理由にウクライナのゼレンスキー大統領との交渉を拒むことで、停戦協議を長引かせようとしていると批判した。また、核開発問題で対立するイランについても言及。それぞれがディール(取引)に応じなければ、ロシアに対しては同国産原油に最大50%の関税賦課、イランには核施設への軍事攻撃を辞さない、などと警告した。
主要産油国である両国との緊張が一層高まれば、石油供給リスクが生じるとの懸念から、相場は午前の早い段階で大きく値上がり。午後には71ドル台後半まで買い進まれた。また、エネルギー需要の拡大期待も相場を支援。中国国家統計局によると、3月の同国製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.5と、2カ月連続で景気拡大を示す節目の50を上回った。また、ドイツやフランスで物価の落ち着きが確認されたことを受け、欧州中央銀行(ECB)が4月に追加利下げに動き、景気を下支えするとの観測も広がった。
▽ガソリン=反発。中心限月4月物の清算値は4.84セント高の1ガロン=228.31セント。
▽ヒーティングオイル=反発。4月物の清算値は5.31セント高の1ガロン=231.40セント。