〔米株式〕NYダウ続伸、176ドル高=ナスダックも高い(23日午前) 2025年06月23日 23時27分

 【ニューヨーク時事】週明け23日のニューヨーク株式相場は、米国によるイラン空爆を受けて中東情勢の一段の悪化への警戒感があるものの、米連邦準備制度理事会(FRB)高官による早期利下げを支持する発言を好感した買いに、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時10分現在、前週末終値比176.15ドル高の4万2382.97ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は103.87ポイント高の1万9551.28。
 米軍は22日、中部フォルドゥの地下深くにあるウラン濃縮施設など3カ所の核施設を標的に大規模な攻撃を加えた。これを受けて、イランのペゼシュキアン大統領は22日、米国への報復を明言した。イランが報復措置として原油輸送の世界的な要衝であるホルムズ海峡の封鎖に踏み切れば、原油価格の高騰につながりかねないとして、22日の時間外取引では原油先物相場が78ドル台まで高騰した。
 ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン副議長は23日の講演で、インフレ圧力が抑制されたままならば、早ければ7月会合での利下げを支持すると明言。前週末20日のウォラーFRB理事に続き、7月の利下げに言及したことで、景気下支えへの期待感から買いが優勢となった。S&Pグローバルが23日発表した6月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は52.0となり、市場予想(ロイター通信調べ)の51.2を上回った。前月比では同水準。米不動産業者協会(NAR)が発表した5月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算)は、前月比0.8%増の403万戸となった。
 個別銘柄では、シェブロン、キャタピラー、IBM、コカ・コーラなどが小高い。一方で、ユナイテッドヘルス・グループ、ウォルト・ディズニーが下落している。

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