イラン、カタール米軍基地へミサイル=核施設攻撃に報復、死傷者なし―事前に調整で被害抑制か 2025年06月24日 01時36分

 【イスタンブール、ワシントン時事】イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は23日、カタールで米軍が駐留するアルウデイド空軍基地を標的にミサイル攻撃を行ったと表明した。米国のイラン核施設攻撃への報復措置。最高指導者ハメネイ師のX(旧ツイッター)には攻撃後、星条旗が燃える絵柄と共に「われわれは誰からの攻撃も受け入れず、屈しない」と投稿された。
 同基地は中東最大の米軍基地で、米兵約1万人が駐留する。米国防総省は、イランから短距離と中距離の弾道ミサイルで基地が攻撃されたが「米国民の死傷者はいなかった」と強調した。
 攻撃に先立ち、在カタール米大使館は現地の米国人に安全な場所への退避を勧告。カタール外務省報道官によると、防空システムでイランのミサイルを迎撃し、死傷者はいなかった。
 米ニュースサイト「アクシオス」によれば、イランは基地攻撃を前にカタール側と連絡を取り、米国には事前通告されていたという。
 イランの外交や国防を統括する最高安全保障委員会は「使われたミサイルの数は、米国が核施設に投下した爆弾と同じだ。作戦は成功した」とする声明を発表。「友好国カタールやカタール国民には脅威を及ぼさない」と訴え、アラブ諸国と敵対の意思はないと配慮を示した。 

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