旅客機事故、犠牲者悼む=空港には家族の姿―韓国 2024年12月30日 20時19分
【務安(韓国)時事】韓国南西部全羅南道の務安国際空港で179人が死亡した済州航空の旅客機事故から一夜明けた30日、務安の体育館には合同焼香所が設けられ、犠牲者を追悼する人々が次々と訪れた。大統領職務を代行する崔相穆・経済副首相兼企画財政相も他の閣僚らと共に献花し、黙とうをささげた。
崔氏は芳名録に「亡くなった179人を記憶し、より安全な国をつくることに全力を尽くす」と記した。花を手向ける市民の姿もあり、南東部慶尚北道亀尾市から訪れた50代男性は取材に「多くの方が犠牲になり残念で、このようなことが繰り返されないでほしいという思いで来た」と明かした。
空港のターミナルには乗客の家族が身元の確認のため集まっていた。遺族代表のパク・ハンシンさんが記者団の取材に応じ、済州航空に葬儀の支援を求めた。当局には「事故原因を調べ、人災なのか災害なのかを明確にして遺族に正確に知らせてほしい」と訴えた。ターミナルには家族の待機のためテントも並べられた。
韓国国土交通省によると、亡くなった146人の身元が判明した。損傷の激しい遺体が多く、DNA検査や指紋照合などの方法で確認を進めている。事故現場周辺では、兵士が散乱した遺留品を回収していた。