夏には4万円回復
アイザワ証券ファンドマネージャー三井郁男氏 2025年03月19日 16時44分

 昨年までハイテク株に集中していた投資家の買いは他の銘柄に分散し、米国株と日経平均株価は調整が続きそうだ。東証株価指数(TOPIX)は割安感のある内需株の買いに支えられて下値を切り上げていく。「トランプ関税」の不透明感が晴れ、企業業績の成長を見通すことができるようになれば、日経平均も上昇に転じ、夏には4万円台を回復するだろう。
 米景気の減速懸念や地政学リスクといった株価下押し要因もあるが、海外投資家の売り越し基調が続いたことから、日本株には割安感が出ている。日経平均が下がったときには、日本株の比率を落としていた海外勢が大幅な買い越しとなるだろう。大規模な自社株買いなど、資本効率の改善に向けた企業行動の活発化も日本株買いを後押しする。
 春闘で昨年に続く大幅な賃上げが実現すれば、消費が伸びて企業収益が増えるという経済の好循環が加速し、投資家心理を上向かせるだろう。

私の相場観