今が底値
岡三証券シニアストラテジスト山本信一氏 2025年03月13日 14時28分
米国の景気減速とトランプ政権による関税政策の不透明感の強まりが重なり、足元の株式市場は弱さが目立つ。日経平均株価は今月に付けた3万6000円付近を底値に、夏以降は回復軌道に向かうとみている。
市場が米関税政策の全容を織り込むには、夏ごろまで時間を要しそうだ。国内企業が4月以降の決算発表で示す来期業績予想も慎重なものが多いとみられ、4~6月は3万8000円台までの回復にとどまるだろう。
ただ、企業業績自体は順調だ。現在は円高傾向もあって輸出関連銘柄の構成比率が高い日経平均の下げがきついものの、東証株価指数(TOPIX)の下落は比較的穏やかで、日本株全体が大きく下げたわけではない点は留意すべきだ。
日経平均は年末に向けて再び上昇基調に転じ、4万3000円の高値を目指す公算が大きく、積み立て投資に取り組む個人は「今が買い場」と考えておくべきだろう。