米控訴裁、トランプ関税は違法=根拠法「大統領に権限与えず」―効力10月まで維持、最高裁上訴へ 2025年08月30日 07時24分
【ワシントン時事】米連邦巡回区控訴裁判所は29日、トランプ大統領が安全保障上の脅威に対処する権限を定めた国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき導入した相互関税などについて、一審を支持し、違法と判断した。IEEPAが「大統領に相互関税などを課す幅広い権限を与えていない」との見解を示した。一方、トランプ氏は最高裁に上訴する意向を明らかにした。
トランプ氏は国家緊急事態を宣言し、貿易相手国・地域に対し10~41%の相互関税を課した。一審に当たる国際貿易裁判所は5月、IEEPAによる関税措置に関し「大統領の権限を大幅に越えている」として差し止めを命じていた。
ただ、控訴裁は実施済みの関税の効力について、10月14日まで維持されることを認め、最高裁の判断を待つとした。
控訴裁は、IEEPA制定に当たって議会が「過去の慣例から逸脱し、大統領に無制限の関税賦課の権限を与える意図があったとは考えにくい」と指摘。同法には「輸入を規制する」との規定はあるが、関税に関する記述はなく、大統領にその権限はないと断じた。
控訴裁の判断を受け、トランプ氏は自身のSNSで「全ての関税は依然として効力がある」と強調。控訴裁による誤った判断とした上で、最高裁に上訴する考えを示した。「関税が撤廃されれば米国にとって完全な破滅となる」とも書き込んだ。