〔NY外為〕円、147円台前半(26日) 2025年08月27日 06時27分
【ニューヨーク時事】26日のニューヨーク外国為替市場では、トランプ米大統領による米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事の解任発表を受け、円買い・ドル売りがやや優勢となり、円相場は1ドル=147円台前半に上伸した。午後5時現在は147円39~49銭と、前日同時刻(147円70~80銭)比31銭の円高・ドル安。
トランプ米大統領は25日、クックFRB理事が住宅ローンに関して虚偽の申告をしたとして、即時解任すると表明。一方、クックFRB理事は26日、トランプ大統領の解任通告に対し、「権限はない」として提訴する意向を明らかにした。利下げに慎重なパウエルFRB議長の辞任を繰り返し要求しているトランプ氏が、FRBへの圧力を強めたため、中央銀行の独立性や金融政策運営の信認への懸念が再燃。ドルは円やユーロなど対主要通貨で売られやすかった。ただ、クックFRB理事解任問題が法廷闘争に発展する可能性もあり、金融市場への影響を見極めようと静観する向きも多く、値幅は限られた。
一方、この日午前発表された米経済指標は総じて強弱まちまちとなり、市場の反応は乏しかった。米商務省が発表した7月の耐久財受注額は前月比2.8%減と、市場予想(ロイター通信調べ)の4.0%減を上回った。米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)が公表した8月の消費者景気信頼感指数は97.4と、前月(98.7=改定値)から低下。ただ、市場予想の96.2を上回った。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1637~1647ドル(前日午後5時は1.1615~1625ドル)、対円では同171円56~66銭(同171円60~70銭)と、04銭の円高・ユーロ安。