〔NY石油〕WTI反落、63.25ドル(26日) 2025年08月27日 05時09分

 【ニューヨーク時事】26日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相は、ロシア産石油の供給混乱懸念がくすぶる中、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.55ドル(2.39%)安の1バレル=63.25ドル。11月物は1.51ドル安の62.80ドル。
 トランプ米大統領がウクライナとロシアの和平実現に向けて仲介に動く中、両国は互いに好条件を引き出すために攻撃を継続。ロシア産原油の供給混乱懸念は根強いものの、前日までの買いが一服し、この日は朝方から利食い売りが先行した。
 トランプ氏は今月、ロシア産石油の購入を増やしているインドに対し、既に発表済みの25%の関税に上乗せし、最大で50%の関税を課す大統領令に署名。追加関税の発動が翌27日に迫る中、経済やエネルギー需要への影響を警戒し、相場は終日マイナス圏を推移した。
 市場の次の注目材料は、米石油協会(API)が26日夕、米エネルギー情報局(EIA)が27日午前にそれぞれ公表する在庫週報。市場予想(ロイター通信拡大版調査)では、原油在庫は前週比170万バレル減、ガソリン在庫は260万バレル減、ディスティレート(留出油)は130万バレル増と見込まれている。
 ▽ガソリン=3営業日続落。中心限月9月物の清算値は2.60セント安の1ガロン=212.23セント。
 ▽ヒーティングオイル=反落。9月物の清算値は6.70セント安の1ガロン=228.05セント。

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