〔NY外為〕円、144円台後半(10日) 2025年06月11日 06時31分

 【ニューヨーク時事】10日のニューヨーク外国為替市場では、米中通商協議の進展に注目が集まる中、円相場は1ドル=144円台後半を中心とした値動きとなった。午後5時現在は144円85~95銭と、前日同時刻(144円56~66銭)比29銭の円安・ドル高。
 米中両政府は9日、通商問題に関する閣僚級協議をロンドンで開始し、10日も議論を継続。中国のレアアース(希土類)輸出規制を巡って何らかの進展があり、停滞する交渉を打開できるかが焦点だ。
 ラトニック米商務長官はこの日記者団に対して、協議は順調に進んでいると発言したと伝わり、投資家らは交渉による米中貿易摩擦の緩和を期待。リスク選好度がやや強まったが、交渉の詳細については明らかになっておらず、様子見姿勢が強い中、円相場は午後にかけて狭いレンジ内での値動きとなった。
 市場関係者は11日発表される5月の米消費者物価指数(CPI)に注目している。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、トランプ米大統領の高関税政策が物価に及ぼす影響を見極めようとしている。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1421~1431ドル(前日午後5時は1.1414~1424ドル)、対円では同165円44~54銭(同165円05~15銭)と、39銭の円安・ユーロ高。

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