米ロス、夜間外出禁止2日目=各地にデモ波及、緊張高まる 2025年06月12日 14時31分

11日、拘束される移民摘発への抗議デモ参加者=米西部カリフォルニア州ロサンゼルス(ロイター時事)
11日、拘束される移民摘発への抗議デモ参加者=米西部カリフォルニア州ロサンゼルス(ロイター時事)

 【シリコンバレー時事】米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで11日、トランプ政権の移民摘発への抗議デモを受けた夜間外出禁止が2日目を迎えた。初日は夜間外出禁止令に違反するなどした200人超が拘束されるなど、沈静化には至っていない。デモはニューヨークなど各都市にも波及し、緊張が高まっている。
 「大統領の混乱をあおる行為に便乗する悪質な人々を阻止する」。ロサンゼルスのバス市長は11日、夜間外出禁止令の継続について、トランプ大統領による州兵約4000人と海兵隊約700人の派遣に原因があると説明した。
 対象区域は、日本人街も含まれる繁華街の一部。ロス市警によると、10日には集会の解散命令違反で203人、外出禁止令違反で17人が拘束された。これまでの拘束者は計約400人に上る。市警幹部はCNNテレビに対し、拘束した中に「無政府主義者の集団」も含まれていたと明らかにした。
 抗議デモに対するトランプ政権の強権的手法への反発は、米国各地に広がった。CNNテレビによると、東部のニューヨークやワシントン、中西部シカゴ、南部ダラス、西部のデンバーやシアトル、サンフランシスコといった都市でも集会が行われた。南部テキサス州のアボット知事は、デモ参加者が暴徒化するのを防ぐため、州兵を配置すると表明した。 

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