〔NY外為〕円大幅下落、148円台半ば=約1カ月ぶり安値(12日) 2025年05月13日 06時30分

 【ニューヨーク時事】週明け12日のニューヨーク外国為替市場では、米中貿易交渉の進展を受けて円売り・ドル買いが活発化し、円相場は1ドル=148円台半ばに下落した。148円台を付けるのは、4月上旬以来、約1カ月ぶり。午後5時現在は148円40~50銭と、前週末同時刻(145円29~39銭)比3円11銭の大幅な円安・ドル高。
 週末にスイスで行われた米中高官の貿易協議で、両国は互いに115%の関税引き下げで合意。これにより、対中追加関税は145%から30%に、対米報復関税は125%から10%に下がり、事実上の禁輸状態がひとまず解消される形となった。
 発表を受け、この日未明の海外市場ではドルが主要通貨に対して急伸。相場は147円87銭でニューヨーク市場入り後も、相対的に安全とされる円の手じまい売りが継続し、一時148円65銭まで円安が進行した。インドとパキスタンが週末に停戦合意したことや、戦闘が続くウクライナとロシアが直接協議を開催する見通しとなったことも円売り・ドル買いの流れを後押ししたもよう。
 米中合意を受け、米早期利下げ観測は後退。市場はトランプ関税の影響を見極める材料として、13日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)、15日発表の米小売売上高などに注目している。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1082~1092ドル(前週末午後5時は1.1243~1253ドル)、対円では同164円59~69銭(同163円43~53銭)と、1円16銭の円安・ユーロ高。

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