〔米株式〕NYダウ大幅続伸、一時500ドル超高(8日午前11時42分) 2025年05月09日 00時52分
【ニューヨーク時事】8日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ米大統領が英国との貿易協定で合意したと発表したことが好感され、大幅続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の前日終値比の上げ幅は一時500ドルを超えた。ダウは午前11時42分現在、562.57ドル高の4万1676.54ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は304.67ポイント高の1万8042.83。
トランプ米大統領は8日、英国との貿易協定で合意したと発表。米政権の関税措置を巡る貿易相手国との交渉で初の合意を好感して、ダウ、ナスダックともに買いが優勢となった。米英の合意内容が、既に交渉を進めている貿易相手国との協定について指針となる可能性があり、注視されていた。週末にスイスで開かれる予定の米中貿易協議への期待も買い地合いを支えている。
米労働省が朝方発表した新規失業保険申請件数(3日までの1週間)は、前週比1万3000件減の22万8000件と、3週ぶりに改善した。申請件数は市場予想(ロイター通信調べ)の23万件も下回ったが、反応は限定的だった。
個別銘柄では、ボーイング、ウォルト・ディズニー、ゴールドマン・サックスなどが3%超高となり、ダウ平均の上げを先導している。半導体株の一角も堅調。トランプ政権がバイデン前政権下で策定され今月15日から適用開始予定だった人工知能(AI)向け半導体の輸出規制強化策を撤廃し、見直す方針との報が伝わり、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)は3%上伸している。一方、クリスピー・クリーム・ドーナツは23%下落。2025年1~3月期決算で売上高が市場予想を下回ったほか、25年通期の業績見通しを撤回したため、失望売りが殺到している。