米、対英車関税引き下げ=年10万台上限、貿易協定署名―関税交渉で初合意 2025年05月09日 00時31分

英国との貿易協定についてホワイトハウスで記者会見するトランプ米大統領(中央)=8日、ワシントン(AFP時事)
英国との貿易協定についてホワイトハウスで記者会見するトランプ米大統領(中央)=8日、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は8日、英国との貿易協定に署名したと発表した。英国製自動車について、年10万台を上限に関税を現行の27.5%から10%に引き下げ、鉄鋼・アルミニウム関税は撤廃する。英国への10%の相互関税は維持する。一方、英国は、牛肉など農産物や産業用機械といった市場を開放。鉄鋼産業の保護や輸出規制など、経済安全保障分野での連携強化も盛り込まれた。
 米政権の関税措置を巡る貿易相手国との交渉で初の合意となる。今後数週間で詳細を詰める。
 ホワイトハウスで記者会見したトランプ氏は、米英にとって「画期的な貿易協定だ」と強調。電話で会見に加わったスターマー英首相は「相互性と公平性が国際貿易の本質的で重要な原則であることを再確認する」と話した。
 米国は、日本との間でも関税交渉を本格化させている。5月中旬以降に閣僚協議を開く予定。日本は英国と同様、自動車への追加関税の見直しを求めている。米英の合意内容が影響を及ぼす可能性もある。 

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