〔NY石油〕WTI反発、59ドル台(8日午前) 2025年05月08日 23時05分
【ニューヨーク時事】8日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、貿易摩擦の緩和期待を背景に買いが先行し、反発している。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前9時50分現在、前日清算値(終値に相当)比1.31ドル高の1バレル=59.38ドル。
トランプ米大統領は8日、SNSへの投稿で、英国との貿易協定を発表すると明らかにした。米政権の関税措置を巡る貿易相手国との交渉で初の合意となる。また、週末10~11日には、米国からベセント財務長官とグリア通商代表部(USTR)代表、中国側は経済政策を担当する何立峰副首相が参加し、両国間の緊張緩和を目指してスイスで公式協議が開かれる予定。これを受け、通商問題を巡る各国との関係改善を期待した買いが台頭している。
前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の記者会見で、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は利下げに慎重な姿勢を改めて表明。利下げ再開時期が年後半にずれ込むとの見方が拡大し、外国為替市場ではドルがユーロなどに対して強含んでいるが、割高感を意識した原油売りは限定的となっている。