〔NY外為〕円、155円台前半(29日) 2025年01月30日 07時29分

 【ニューヨーク時事】29日のニューヨーク外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利据え置き決定を受けて売り買いが交錯し、円相場は1ドル=155円台前半に上昇した。午後5時現在は155円19~29銭と、前日同時刻(155円48~58銭)比29銭の円高・ドル安。
 ニューヨーク市場は155円36銭で取引を開始。FRBは前日から開催していた連邦公開市場委員会(FOMC)で、4会合ぶりに政策金利の据え置きを決定。FRBはこの日午後に発表した声明で、「インフレが2%の目標に向かって進展した」との文言を削除し、利下げをひとまず休止する意向をにじませた。市場は当初、声明内容をややタカ派的と受け止め、債券売りで反応。米長期金利の上昇を受けてドル買いが優勢となり、円は一時155円61銭まで下落した。
 ただ、パウエルFRB議長が会合後の記者会見で、現行の金融政策スタンスについて、「一段の政策調整を急がない」と発言した上で、利下げ軌道を維持する姿勢を示唆。トランプ米政権が検討する関税政策の経済への影響に関しては、詳細を注視するとの言及にとどめた。これを受けて、ドル買いの勢いが弱まり、円は155円台前半に戻した。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0416~0426ドル(前日午後5時は1.0426~0436ドル)、対円では同161円66~76銭(同162円17~27銭)と、51銭の円高・ユーロ安。

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