〔NY石油〕WTIもみ合い、72ドル台(30日午前) 2025年01月31日 00時23分
【ニューヨーク時事】30日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、トランプ米政権の関税政策の行方に注目が集まる中、もみ合いとなっている。米国産標準油種WTIの中心限月3月物は午前10時現在、前日清算値(終値に相当)比0.31ドル高の1バレル=72.93ドル。
レビット米大統領報道官は28日、2月1日からカナダとメキシコに対し25%の関税を課す方針に変更はないと発言した。一方、同政権の商務長官候補のハワード・ラトニック氏は29日、上院委員会の公聴会に出席。トランプ大統領が打ち出したメキシコ、カナダへの25%の関税に触れ、不法移民や合成麻薬の「対策を実行すれば、関税は課されないだろう」と述べ、発動回避は可能との見解を示した。関税政策を巡る見方が交錯する中、市場では今後の動向を見極めたいとの思惑が強く、積極的な売り買いは手控えられている。
また市場は、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が2月3日に開く閣僚級会合にも注目。トランプ氏の原油価格引き下げ要請についても協議するとみられている。