25年度のNHK予算、400億円の赤字=値下げ響き、3年連続マイナス 2025年01月08日 18時25分
NHKが8日発表した2025年度予算は、収入から支出を差し引いた事業収支差金が400億円の赤字となった。23年10月の値下げに伴う受信料収入の減少が響き、3年連続で赤字の見通し。ただ、赤字幅は前年度予算(570億円)より縮小した。不足分は積立金で穴埋めする。
改正放送法の施行に伴う番組のインターネット配信の必須業務化を考慮した24~26年度の経営計画の修正も正式に決めた。値下げを踏まえた構造改革を急ぎ、27年度の収支均衡を目指す。
25年度の事業収入は、前年度比0.2%増の6034億円。その大半を占める受信料収入は、契約減で0.2%減とした。事業支出は、番組制作費の見直しなどで2.4%減の6434億円。
今年10月から必須業務となるネット配信の経費は前年度並みの180億円とし、年200億円を上限とする従来の枠内に収めた。ただ、アプリ開発などの準備経費29億円を別途計上した。記者会見した稲葉延雄会長は「毎年かかる経費ではない」と説明した。