〔東京外為〕ドル、145円台半ば=戻り売りで伸び悩む(9日午後3時) 2025年05月09日 15時03分

 9日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米英の貿易協定合意を受けて急伸した後の戻り売りなどで1ドル=145円台半ばで伸び悩んでいる。午前中は146円台に乗せる場面もあったが、午後はなお調整的な売りでやや上値が重い。午後3時現在、145円42~42銭と前日(午後5時、144円30~32銭)比1円12銭の大幅ドル高・円安。
 8日の米国時間はトランプ大統領が英国と貿易協定で合意したと表明したほか、対中関税の引き下げの可能性を示唆したことから買いが優勢となり、終盤には146円10銭台に上伸した。その後、「トランプ氏が富裕層を対象に増税を要求」と一部メディアが報じると、主要株価指数が値を消したため、ドル円は145円70銭台に失速した。
 9日の東京早朝は買い戻しが先行し、146円05銭付近に反発。午前9時以降、日経平均株価の大幅高を背景にリスク選好の買いが入り、146円18銭と4月10日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ただ、久々の高値水準で仲値前後は実需筋の売りもみられた、145円60銭台に下落。正午に向けては145円台後半のレンジ圏で推移した。午後は週末を控えて調整的な売りも出て、やや水準を下げている。
 米英の貿易協定合意でドル円は大幅高となったが、「上昇ペースが速かったこともあり、東京時間は戻り売りがやや優勢で、伸び悩む展開になった」(為替ブローカ―)という。また、米中貿易交渉をも控えて「様子見ムードも強い」(大手邦銀)とされ、午後の値幅は「午前に比べると限られている」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは午後に入って対円は小安い、対ドルは小高い。午後3時現在、1ユーロ=163円38~40銭(前日午後5時、163円03~05銭)、対ドルでは1.1233~1235ドル(同1.1297~1297ドル)。

注目ニュース