9月に3万9000円 2025年05月09日 14時24分
三菱UFJモルガン・スタンレー証券上席投資戦略研究員・大西耕平氏
トランプ米政権による政策の不確実性は徐々に後退するとみる。先行き不透明感が晴れれば、日経平均株価は9月末に3万9000円まで上昇するかもしれない。
決算発表が相次いでおり、今期は自社株買いを公表する企業が多い。楽観的な業績見通しは少ないが、資本効率改善の動きが投資家の買い安心感につながっている。今後、良好な事業環境が確認できれば、見通しを上方修正する思惑が広がり、株価を押し上げるだろう。
米政権はホワイトハウスと上下両院を共和党が制する「トリプルレッド」状態を維持するため、来年の中間選挙を見据え各国との関税交渉は早期決着を目指すだろう。支持率上昇を狙い、減税や規制緩和などを打ち出す可能性もある。
リスク要因は、各国との関税交渉に進展が見られず、米中貿易戦争も悪化することだ。二番底を探る展開となれば3万3000円まで下落する局面もあり得る。