〔米株式〕NYダウ小動き、46ドル安=ナスダックは高い(25日午前) 2025年06月25日 23時30分

 【ニューヨーク時事】25日午前のニューヨーク株式市場は、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の上院での議会証言待ちとなる中を小動きとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時16分現在、前日終値比46.86ドル安の4万3042.16ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は68.70ポイント高の1万9981.23。ナスダックは一時、節目となる2万ドルに乗せる場面があった。取引時間中に2万ドルを付けるのは2月下旬以来、4カ月ぶり。
 パウエルFRB議長は25日、上院で議会証言を行う。パウエル氏は前日に行われた下院金融サービス委員会で年内の利下げの可能性は否定しなかったものの、今後の利下げ時期について慎重に判断をする姿勢を維持した。ラトニック米商務長官は25日、X(旧ツイッター)で、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長に対し、7月末の「次回金融政策会合で利下げしろ」と投稿。市場はこの日の証言で、パウエル氏から7月の利下げについて何らかの言及があるかどうか注目している。
 イスラエルとイランは、トランプ米大統領が「戦争終結」の期限とした米東部時間25日午前0時を過ぎても大規模な交戦を再開せず、停戦はこれまでのところ維持されているもようだ。両国による軍事的衝突の火種は残るものの、一段の戦闘激化をめぐる警戒感が和らぎ、株の下値を支えている。ただ、前日の大幅高の反動から、買い進まれた銘柄を中心に利益確定の売りが出ており、相場の上値は重い。
 個別銘柄では、アマゾン・ドット・コム、アップル、エヌビディアが上昇。一方、メルクやベライゾン・コミュニケーションズなどが安い。ダウ構成銘柄以外ではフェデックスが下落。24日に発表された6~8月期の利益見通しが市場予想をわずかながら下回ったことが注目された。

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