イスラエル・イラン、停戦維持=共に勝利宣言、火種残る―核協議の再開焦点 2025年06月25日 19時01分

イスラエルのネタニヤフ首相=20日、中部レホボト(EPA時事)
イスラエルのネタニヤフ首相=20日、中部レホボト(EPA時事)

 【イスタンブール時事】イスラエルとイランは、トランプ米大統領が「戦争終結」の期限とした米東部時間25日午前0時(日本時間同午後1時)を過ぎても大規模な交戦を再開しておらず、停戦は維持されているもようだ。イスラエルによるイラン攻撃を機に始まった戦闘では、双方が共に勝利を主張。イランは核開発を諦めない意向を示しており、軍事的衝突の火種は残っている。
 トランプ氏が発表した停戦合意は、イスラエルとイランが段階的に軍事作戦を縮小させ、戦闘終結を導く内容。トランプ氏は25日、停戦について訪問先のオランダ・ハーグで記者団に「うまくいっている」と語った。
 イスラエルのネタニヤフ首相は24日、イランの核・ミサイル開発と体制指導部に深刻な打撃を与えたとして、「歴史的勝利を達成した」と宣言。一方、イランのペゼシュキアン大統領も国民向けメッセージで「敵に厳罰を下し、歴史的勝利だった」と表明した。
 イスラエルのカッツ国防相は、イランが攻撃してこない限り、停戦を順守すると強調した。地元メディアによれば、ザミール軍参謀総長は「重要な区切りを迎えたが、イランへの作戦は終わっていない」とけん制を続けた。
 イランは、イスラエルの攻撃が続く間は核問題解決に向けた米国との協議に応じることは不可能との立場を示してきた。今後は対米交渉再開が焦点となるが、具体的な予定は伝えられていない。 

海外経済ニュース