〔東京外為〕ドル、145円台前半=売買交錯でいってこい(25日午前5時) 2025年06月25日 17時21分
25日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、中東情勢の懸念後退を受けた有事のドル買いの解消と、持ち高調整の買いが交錯し、いってこいだった。午後5時は、1ドル=145円30~32銭と前日(午後5時、145円27~30銭)比03銭の小幅ドル高・円安。
午前は、五・十日に伴う国内輸入企業のドル買い・円売りで仲値公示に向けて145円05銭付近に上伸。その後は、田村日銀審議委員が講演で「物価上振れリスクが高まる場合には、不確実性が高い状況にあっても、果断に対応すべき場面もあり得る」などの発言がタカ派的と受け止められ、144円60銭前後まで軟化した。
午後は、日経平均株価が上げ幅を拡大したことや持ち高調整の買いなどでじり高となり、145円30銭台に水準を切り上げた。
ドル円は、朝安後は買い戻しが優勢となり、戻りを試す展開だった。イスラエルとイランは停戦で合意したが、「停戦が順守されるかは不透明で、ポジションを一方向に傾けにくい」(FX会社)という。また、日銀の田村審議委員は利上げに積極的な姿勢を維持したものの、市場では日銀が早期に利上げするとみる向きは乏しく、ドル円の反応は限定的だった。
この後の海外市場では、「新規の材料は見当たらず、方向感は出にくい」(国内銀行)と見込まれる。
ユーロは対円、対ドルともに横ばい。午後5時は、1ユーロ=168円54~56銭(前日午後5時、168円40~45銭)、対ドルでは1.1599~1599ドル(同1.1591~1592ドル)。