〔NY石油〕WTI反発、65ドル台=官民の在庫週報を好感(25日午前) 2025年06月25日 23時42分

 【ニューヨーク時事】25日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、官民の在庫週報でエネルギー需要の堅調さが示唆されたことを好感し、反発している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前10時35分現在、前日清算値(終値に相当)比0.82ドル高の1バレル=65.19ドル。
 米石油協会(API)の集計によると、20日までの週に米原油在庫は423万バレル減少したもよう。これは市場予想(ロイター通信調べ)の80万バレル減を5倍超上回る取り崩しの規模で、トランプ政権の高関税政策の影響は想定ほど大きくなく、エネルギー需要は堅調さを保っているとの見方が広がった。また、イスラエルとイランが停戦状態をひとまず維持していることや、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測が台頭していることも相場を支援し、朝方にかけて買い戻しが先行した。
 米エネルギー情報局(EIA)がその後に公表した週間石油統計でも、米原油在庫は580万バレル減少を示した。また、ガソリンは210万バレル減、ディスティレート(留出油)は410万バレル減と、ともに40万バレル増との事前予想に反する結果となり、市場は引き続きプラス圏で推移している。

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