〔NY金〕反落、3333.90ドル(24日) 2025年06月25日 04時40分
【ニューヨーク時事】24日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、トランプ米大統領がイランとイスラエルの停戦発効を宣言したことを背景に、これまでのリスク回避の動きが後退して売り込まれ、反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比61.10ドル(1.80%)安の1オンス=3333.90ドル。中心限月清算値ベースでは5月末以来約3週間ぶりの安値水準となった。
トランプ米大統領は23日、自身のSNSでイスラエルとイランが「完全かつ全面的な停戦」に合意したと発表した。停戦発効後も、相手国側にミサイルを発射する動きがあったなどと非難の応酬があり、トランプ氏は24日に停戦違反について不満を表明。停戦が実際に継続するかどうかには懐疑的な見方は残るものの、イランとイスラエル両国の軍事衝突が一段と激化するとの警戒感は和らぎ、安全資産としての金は売りにさらされた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は24日、下院金融サービス委員会で証言した。利下げを判断する前に「当面、経済の先行きについてさらに知る良い位置にある」との見解を示し、様子見姿勢を堅持する姿勢を改めて示したが、金相場の反応は限定的だった。
ただ、外国為替市場では、イランとイスラエルの停戦を受けて対ユーロでドル売りが優勢。ドル建てで取引される商品の割安感につながり、金は下げ幅を一部圧縮する場面もあった。