〔東京外為〕ドル、144円台後半=米金利上昇で水準切り上げ(17日午前9時) 2025年06月17日 09時01分
17日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の上昇を背景に買いが優勢となり、1ドル=144円台後半に水準を切り上げている。米株高も支援要因となった。午前9時現在は、1ドル=144円66~69銭と前日(午後5時、144円17~19銭)比49銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤に買われた反動から売り戻され、144円前後に下落。いったん買い戻されたものの、米国時間の序盤には143円60銭台に再び売り直された。ただ、売り一巡後は米長期金利の上昇や米株高などに支援され、一時144円80銭台まで上値を伸ばした。終盤は144円70銭台に伸び悩んだ。
東京時間の朝もおおむね同水準で推移している。米金利上昇と米株高はなお支援要因となっているものの、本日は日銀決定会合と植田日銀総裁の会見を控えて「とりあえずは様子見姿勢が強まるだろう」(FX業者)と見込まれる。日銀決定会合は現状維持が見込まれており、「それ自体は織り込み済み」(同)で目立った反応はなさそうだ。
焦点は、国債買い入れの減額ペースを緩和するかどうかで、「恐らくは減額ペースは緩和されるだろう、との見方が優勢になっている」(大手邦銀)と指摘されている。このほかの焦点は植田日銀総裁の会見で、「当面の政策運営では追加利上げに慎重な姿勢を示すと予想されるが、過度に利上げに慎重な発言が出ると、ハト派と受け止められて円安の反応を招くかもしれない」(同)との声が聞かれる。
ユーロも対円は上昇、対ドルは小幅安。午前9時現在は、1ユーロ=167円15~18銭(前日午後5時、166円93~96銭)、対ドルでは1.1553~1555ドル(同1.1578~1579ドル)。