〔NY金〕4日ぶり反落、3417.30ドル(16日) 2025年06月17日 05時15分
【ニューヨーク時事】週明け16日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、4営業日ぶりに反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前週末比35.50ドル(1.03%)安の1オンス=3417.30ドル。
前週末の相場は、イスラエルとイランの軍事的衝突をきっかけに、安全資産としての金需要が膨らみ、中心限月の清算値ベースで史上最高値を更新した。これを受け、この日は利益確定の売りが優勢となった。
投資家らは中東情勢の緊迫化を引き続き注視している。イスラエル軍報道官は16日、イラン首都テヘラン上空での航空優勢を獲得したほか、イランが持つ地対地ミサイル発射装置の3分の1を破壊したと発表。地元メディアによる一部報道では、テヘランにある国営テレビ本部がイスラエル軍の攻撃を受けたとも伝わった。一方、ハッカビー駐イスラエル米大使は同日、SNSへの投稿で、商都テルアビブの米領事館近辺で、イランのミサイル着弾があったと述べた。ただ、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は、中東や欧州の当局者らの話として、イランは中東の仲介者を通し、米国とイスラエルに対し、戦闘終結と核開発問題を巡る協議再開を模索していると報じた。
一方、週内に米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策決定を控え、様子見ムードも広がった。このほか、先進7カ国(G7)首脳会議がカナダで開幕し、地政学リスクや世界経済の先行きに対する各国の対応が市場の注目を集めている。