G7でも止まらぬトランプ節=カナダ首相、会談で笑顔消える―G7サミット 2025年06月17日 06時50分

【カナナスキス時事】トランプ米大統領の自由奔放な言動は、2期目に入って初の先進7カ国首脳会議(G7サミット)でも健在だった。討議開始に先立ち行われたカナダのカーニー首相との会談で、時間の制約も気にせず報道陣に持論を展開。止まらぬ「トランプ節」に耐えかねたカーニー氏が質疑応答を打ち切る一幕があった。
カーニー氏は冒頭、笑顔でトランプ氏を歓迎。2日前に誕生日を迎えた同氏に祝いの言葉を述べた上で「G7は米国、そしてあなた自身のリーダーシップ無しに存在し得ない」と持ち上げてみせた。
これに「ありがとう」と応じたトランプ氏だが、すぐに「オバマ(元米大統領)とトルドー(前カナダ首相)がロシアを(主要8カ国=G8=から)追い出した」と主張。カーニー氏の顔から笑みが消え、困惑と緊張がにじんだ。
トランプ氏と記者のやりとりは、不法移民に関するバイデン前大統領の批判にまで及んだ。各首脳の歓迎セレモニーの時間が迫る中、カーニー氏が「G7議長としての職権を行使させてもらう」と割って入り、ようやく協議に入ることができた。