〔東京外為〕ドル、144円台後半=終盤、売りが再燃して下落(19日午後5時) 2025年05月19日 17時05分

 19日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤に売りが再燃して1ドル=144円台後半に下落している。米格下げを受けた売りや実需筋の売りなどで午前に下落した後、午後はいったん売りも一巡してもみ合ったが、欧州勢が参入する終盤に米格下げを受けた売りが再燃した。午後5時現在、144円84~85銭と前週末(午後5時、145円25~26銭)比41銭のドル安・円高。
 前週末の海外市場では、米国時間の序盤に5月のミシガン大消費者景況感指数が市場予想を下回ると145円40銭近辺に下落したが、同時に発表された期待インフレ率が前月から上昇したため、146円10銭付近へ持ち直した。終盤は、ムーディーズ・レーティングスが、米国債の格付けを最上級の「Aaa」から「Aa1」に引き下げたと発表したことで、145円50銭台へ下落した。
 19日の東京早朝は米債格下げを嫌気した売りが先行し、145円近辺に下落。午前9時前に145円台半ばまで持ち直したが、仲値にかけては実需筋の売りが優勢となり、一時144円80銭台に下落した。正午にかけては買い戻しが入り、145円20銭台に浮上した。午後は同水準でもみ合った後、終盤に売りが再燃して下値を切り下げた。
 ドル円は、午前中は売りに押されたが、「144円台では押し目買いが強かった」(為替ブローカー)とされ、売り一巡後は持ち直した。ただ、終盤になると、「米格下げを受けた売りが欧州勢を中心に持ち込まれた」(大手邦銀)という。目先は「米格下げを受けた売りが欧米時間も続くかどうかが注目される」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは終盤、対円、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=162円78~79銭(前週末午後5時、162円79~80銭)、対ドルでは1.1238~1239ドル(同1.1208~1208ドル)。

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