〔NY石油〕WTI反落、58.29ドル=週間では7.51%安(2日) 2025年05月03日 05時09分

 【ニューヨーク時事】週末2日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産への警戒感が強まる中で売られ、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日清算値(終値に相当)比0.95ドル(1.60%)安の1バレル=58.29ドルだった。週間では7.51%安だった。7月物の清算値は0.85ドル安の57.83ドル。
 米ブルームバーグ通信は2日、OPECプラスの複数の加盟国代表団筋の話として、OPECプラスが6月に日量約40万バレルの増産をする方向で協議していると報道。需給の緩みが改めて警戒され、売りが優勢となった。また複数の米メディアによると、OPECプラスは5日に予定されていた会議を前倒しし、3日に開催する。前倒しの理由は不明。
 中国商務省は2日、トランプ米政権が関税交渉を求めて接触してきたため「評価を行っている」と明らかにした。一方で、トランプ米大統領は1日、イラン産石油・石油化学製品を購入する国や個人などを対象に二次的制裁を科すとSNS上で警告した。中国はイラン産原油の世界最大の輸入国であるため、米中通商交渉への影響も懸念され、原油の積極的な買いにはつながらなかった。
 ▽ガソリン=反落。中心限月6月物の清算値は2.93セント安の1ガロン=201.99セント。
 ▽ヒーティングオイル=反落。6月物の清算値は1.88セント安の1ガロン=199.32セント。

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