〔NY石油〕WTI軟調、58ドル台(2日午前) 2025年05月02日 23時03分

 【ニューヨーク時事】週末2日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、朝方にかけてもみ合った後、やや売りが優勢となっている。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前9時55分現在、前日清算値(終値に相当)比0.82ドル安の1バレル=58.42ドル。
 中国商務省は2日、トランプ米政権が関税交渉を求めて接触してきたため、「評価を行っている」と明らかにした。対話に向けては「一方的な追加関税を取り消すなどの準備を行い、行動するべきだ」と要求。これまで交渉入りの要件としてきた関税引き下げから、姿勢を軟化させた可能性があり、相場の支援材料と受け止められた。
 一方、トランプ米大統領は1日、イラン産石油・石油製品を購入する国や個人を対象に、二次的制裁を科すと警告。中国はイラン産原油の最大の輸入国で、これが通商交渉に与える影響が懸念されている。
 こうした中、市場は石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」が開く会合に注目。有志8カ国は5日、6月の生産計画について協議するが、一部加盟国が増産を提案する方針と伝わっており、需給の緩みにつながるとの警戒感が強い。

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