〔NY外為〕円、144円台後半(2日朝) 2025年05月02日 22時15分

 【ニューヨーク時事】週末2日午前のニューヨーク外国為替市場では、海外市場で先行した円買い・ドル売りの流れが継続し、円相場は1ドル=144円台後半に上昇している。午前9時現在は144円60~70銭と、前日午後5時(145円37~47銭)比77銭の円高・ドル安。
 海外市場では日銀の早期利上げ観測の後退を背景とした円売り・ドル買いが一服。ニューヨーク市場は144円台半ば付近で取引を開始した。
 米労働省が朝方発表した4月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比17万7000人増と、市場予想(13万人増=ロイター通信調べ)を上回った。失業率は4.2%と横ばいだった。雇用情勢の底堅さを示唆する結果を受け、米早期利下げ観測が幾分後退。米長期金利が急上昇し、円は一時上げ幅を縮小する場面があった。ただ一時的な動きにとどまり、その後は統計発表前の円高・ドル安水準に戻している。
 一方、日米両政府は1日午後、米政権による一連の関税措置を巡り、担当閣僚による2回目の交渉会合を開いた。交渉に臨んだ赤沢亮正経済再生担当相は終了後の記者会見で「両国間の貿易拡大、非関税措置、経済安全保障面での協力などについて具体的な議論を深めた」と説明。ただ、為替についての議論はなかったと明らかにした。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1310~1320ドル(前日午後5時は1.1286~1296ドル)、対円では同163円60~70銭(同164円16~26銭)と、56銭の円高・ユーロ安。

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