〔NY金〕3日ぶり反発、3348.60ドル(24日) 2025年04月25日 04時38分

 【ニューヨーク時事】24日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、前日に大幅下落した反動から安値拾いの買いが膨らみ、3日ぶりに反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比54.50ドル(1.65%)高の1オンス=3348.60ドル。
 相場は前日、清算値ベースで3.66%安となった。ベセント米財務長官が高関税の応酬となっている中国との関係についてともに「緊張を緩和させる必要がある」との考えを表明。トランプ大統領が対中関税を引き下げる可能性を示唆したとの既報から、米中貿易摩擦激化への過度の警戒感が後退したため、手じまいや持ち高調整の売りが活発化。週前半に節目の3500ドルに到達した一服感による売りも出た。この後を受けて、24日は終日、安値拾いの買いが相場を支え、3300ドル台で堅調に推移した。
 外国為替市場で、ドル安・ユーロ高となり、ドル建てで取引される商品に割安感が生じたことも金の支援要因。
 市場は引き続き、米中貿易交渉の行方を注視。市場関係者の間からは、3500ドル乗せの一服感から数日間は動意に乏しい商いになる可能性があるが、相場は依然強気で押し目では買いが入りやすいと指摘する声も聞かれた。中国商務省の報道官は24日の記者会見で「(米側が)誠意を示す必要がある」と述べた上で、米国に対し、145%に上る対中追加関税の撤回を求めた。

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