〔東京外為〕ドル、143円台半ば=終盤、戻り売りで伸び悩む(25日午後5時) 2025年04月25日 17時14分

 25日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米中貿易摩擦への懸念後退を受けて一時1ドル=143円台後半に上昇した。昼すぎに「中国が米製品の一部に関税の適用除外を検討する」と一部で報じられ、米中貿易摩擦への懸念が和らいだ。ただ、終盤には戻り売りなどで143円台半ばに伸び悩んだ。午後5時現在、143円39~40銭と前日(午後5時、142円58~58銭)比81銭のドル高・円安。
 24日の欧州時間は、中国が米国との貿易戦争も辞さない姿勢を示したことで売りが強まり、142円20銭台へ下落した。米国時間の序盤も同水準で推移。中盤はトランプ米大統領が中国と会談していると伝えられ、米主要株価指数が上昇。これを受けてリスク選好となり、142円80銭台へ上伸した。終盤は日米財務相会談を控える中、142円40銭~70銭台で推移した。
 25日東京時間は、日米財務相会談で米側が円安是正を要求しなかったほか、五・十日要因の買いが入り、午前10時前には143円10銭近辺へ上昇。正午前後は142円80銭台に伸び悩んだ。昼すぎに「中国が米製品の一部に関税の適用除外を検討する」と伝えられると、143円台後半まで水準を切り上げた。終盤は「中国側が米国との交渉を否定したと一部で報じられたことで戻り売りが出た」(大手邦銀)という。
 この日は米中貿易摩擦への懸念後退を受けた動きになったものの、「(米中関連の)ヘッドラインで上下しやすい地合いが続くのではないか」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは終盤、対円で堅調。対ドルは持ち直している。午後5時現在、1ユーロ=162円89~91銭(前日午後5時、162円24~27銭)、対ドルでは1.1359~1359ドル(同1.1379~1380ドル)。

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