〔NY金〕3日ぶり反発、3025.90ドル(25日) 2025年03月26日 03時48分
【ニューヨーク時事】25日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米関税政策を巡る不確実性の増大を背景に、安全資産としての需要に着目した買いが再燃し、3営業日ぶりに反発した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比10.30ドル(0.34%)高の1オンス=3025.90ドル。
トランプ米大統領は前日、4月2日発表予定の「相互関税」について、対象国を絞る可能性に言及。これをきっかけに市場のリスク警戒ムードは幾分和らいだものの、この日は米政権が2段階のアプローチを検討中で、即時に最大50%の関税を課す可能性もあるとの報道が注目された。
また、米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)が午前に発表した3月の消費者景気信頼感指数は4カ月連続で悪化。さらに、同月の期待指数は65.2と12年ぶりの低水準に落ち込み、リセッション(景気後退)入りを示唆する節目の80を大幅に下回ったことから、安全資産に資金を退避させる動きが加速した。
相場は一時3040ドル台に上昇。しかし、その後は、ロシアとウクライナの停戦交渉の進展が伝えられ、上げ幅を一部縮小した。米政府の発表によると、両国はエネルギー施設への攻撃停止や黒海での武力行使排除に関する具体策などで合意し、和平実現に向けた一歩と受け止められた。