〔東京外為〕ドル、150円台前半=終盤、米金利低下で軟化(28日午後5時) 2025年03月28日 17時06分

 28日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、午前は実需買いで一時1ドル=151円20銭前後まで上昇したが、午後は買いも一服。終盤、時間外取引で米長期金利が低下し、150円台前半に軟化している。午後5時現在、150円38~40銭と前日(午後5時、150円53~55銭)比15銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間は期末に伴うドル買い・円売りで151円付近へ水準を切り上げた。米国時間の序盤は、昨年10~12月期GDP確定値の上方修正で151円10銭付近へと値を上げたが、同GDPの個人消費が下方修正されたことで米長期金利が低下し、150円50銭台に軟化した。中盤は150円60銭台から151円05銭程度で推移。終盤は、インフレ再燃の思惑などから151円15銭付近に上伸した。
 東京早朝は、3月の東京都区部コアCPI上昇率が強めとなり、日銀の早期利上げへの思惑から150円70銭台に下落。また、日銀の3月会合の「主な意見」でタカ派的な意見が出たこともドル円を圧迫した。ただ、仲値にかけては実需筋の買いが活発化し、一時151円20銭近辺へ上昇。その後は日経平均株価の大幅安に圧迫され、正午前後は150円80銭台に伸び悩んだ。実需筋の買いで上値を試したが、「日経平均株価の急落が重しとなり、買い一巡後は伸び悩んだ」(為替ブローカー)という。午後は同水準を軸にもみ合ったが、終盤に米金利低下が重しとなり、やや水準を切り下げた。
 午前の終盤は米金利低下に圧迫されたが、「下値では押し目買いも入る」(大手邦銀)と見込まれ、目先は「方向感は出にくいのではないか」(同)との声も聞かれた。
 ユーロも終盤、対円は軟化。対ドルは横ばい圏。午後5時現在、1ユーロ=162円21~23銭(前日午後5時、162円03~04銭)、対ドルでは1.0785~0786ドル(同1.0764~0764ドル)。

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