〔NY外為〕円、149円台後半(28日) 2025年03月29日 06時30分
【ニューヨーク時事】週末28日のニューヨーク外国為替市場では、トランプ米大統領の高関税政策による景気減速懸念を背景に、リスク回避の円買い・ドル売りが進み、円相場は1ドル=149円台後半に上昇した。午後5時現在は149円75~85銭と、前日同時刻(151円00~10銭)比1円25銭の大幅な円高・ドル安。
トランプ氏は、4月2日に関税や非関税障壁の高い国・地域に相応の関税を課す「相互関税」を発表する方針だが、政策の不確実性が強く、投資家のリスク選好意欲は減退している。関税が成長を阻害し、インフレを再燃させることへの警戒感が広がっている。
米商務省がこの日の朝方発表した2月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、コア指数の上昇率が前月比0.4%と市場予想を上回り、インフレ圧力の根強さを示す結果となった。
また、ミシガン大学が発表した3月の消費者景況感指数(確報値)は市場予想を下回った。統計公表後に米長期金利が一段と低下、円買い・ドル売りが加速した。市場では景気停滞とインフレが同時進行する「スタグフレーション」のリスクも取り沙汰される。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0828~0838ドル(前日午後5時は1.0797~0807ドル)、対円では同162円18~28銭(同163円04~14銭)と、86銭の円高・ユーロ安。