〔NY外為〕円、一時148円台後半=2カ月半ぶり高値(21日) 2025年02月22日 07時47分
【ニューヨーク時事】週末21日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下を背景に円買い・ドル売りが強まり、円相場は一時、昨年12月初旬以来約2カ月半ぶりに1ドル=148円台後半に上昇した。午後5時現在は149円28~38銭と、前日同時刻(149円59~69銭)比31銭の円高・ドル安。
米ミシガン大学がこの日発表した消費者調査によると、2月の景況感指数(確報値)は64.7と、市場予想(ロイター通信調べ)の67.8を下回った。また米不動産業者協会(NAR)が同日発表した1月の中古住宅販売件数は、前月比4.9%減の408万戸で、市場予想(ロイター通信調べ)の412万戸に届かなかった。米経済の低迷が懸念される中、発表後は長期金利が一時急低下。日米金利差の観点から円買い・ドル売りが強まる場面があった。
一方、日本の総務省が21日発表した1月の全国消費者物価指数では、総合指数が4.0%上昇し、2年ぶりに4%台に乗せた。日銀の早期利上げ観測が高まったことも円買いを支援した。
日銀の植田和男総裁は21日、長期金利が15年ぶりの高水準に達したことについて「長期金利が急激に上昇する例外的な場合は、機動的に国債買い入れ増額を実施する」と発言。日本の長期金利の低下に伴い、ニューヨーク市場では朝方、円安・ドル高地合いで推移していた。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0456~0466ドル(前日午後5時は1.0496~0506ドル)、対円では同155円98銭~156円08銭(同157円06~16銭)と、1円08銭の大幅な円高・ユーロ安。