〔NY金〕反落、2953.20ドル=週間では1.81%高(21日) 2025年02月22日 05時15分

 【ニューヨーク時事】週末21日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、利益確定の売りが優勢となり、反落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比2.90ドル(0.10%)安の1オンス=2953.20ドル。週間では1.81%高。
 前日に清算値ベースで史上最高値を付けた反動から、週末を前に利益確定の売りや持ち高調整目的の売りが先行した。
 一方、S&Pグローバルが21日発表した2月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)速報値が49.7と市場予想(53.0=ロイター通信調べ)を下回り、2年1カ月ぶりの低水準となった。また、米ミシガン大学が21日発表した消費者調査によると、2月の景況感指数(確報値)も64.7と予想(67.8)を下回った。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ継続が意識されたことから、米長期金利が低下。金利を産まない資産である金の投資妙味が強まり、金は引けにかけて下げ幅を圧縮する展開だった。
 また、トランプ米大統領は週内に、半導体や自動車、医薬品など幅広い輸入品を対象とした関税について、「来月中か、それより早く発表するだろう」と述べ、木材にも関税を課す意向を示した。またこの日は、米大手IT企業に対するデジタル課税に対しても、報復的な課税を行える大統領に署名する見通しだと報じられた。米政府による関税について不透明感が広がる中、安全資産として金を買う動きも引き続き根強い。

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