〔米株式〕NYダウ続落、374ドル安=ナスダックも安い(21日午前) 2025年02月22日 00時42分
【ニューヨーク時事】週末21日午前のニューヨーク株式相場は、米司法省の調査を受けていると報じられた米保険大手ユナイテッドヘルス・グループ主導で売りが優勢となり、続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時24分現在、前日終値比358.13ドル安の4万3818.52ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は95.31ポイント安の1万9867.05。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は21日、メディケア(高齢者向け公的医療保険)の請求慣行を巡り、米司法省がユナイテッドヘルスへの調査を始めたと報道。同省はユナイテッドヘルスの診療記録の付け方が公的医療費の追加負担を招いているとの疑いを持っているという。これを受けて、ダウ構成銘柄であるユナイテッドヘルス株は早朝の時間外取引から急落。ダウは売り先行で始まり、下げ幅は一時400ドルを超えた。
この日発表された一部の米経済指標がさえない結果となったことも、相場の下押し要因。米不動産業者協会(NAR)が発表した1月の米中古住宅販売件数は、前月比4.9%減の408万戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の412万戸を下回った。2月の米ミシガン大学消費者景況感指数(確報値)は64.7と、1月確報値の71.1(=改定)を下回った。2月暫定値および市場予想は67.8だった。
米政権の高関税政策を巡る先行き不透明感も引き続き警戒されている。トランプ大統領は今週、半導体や自動車、医薬品など幅広い輸入品を対象とした関税について、「来月か、それより早く発表するだろう」と発言。新たに木材にも関税を課す意向を示した。発動日や対象国など詳細は明らかにされていない。
個別銘柄では、ユナイテッドヘルスが8.6%安、ウォルマートは1.7%安で推移している。一方、コカ・コーラは1%高としっかり。機能性エナジードリンクの開発、加工を手掛けるセルシウス・ホールディングスは22%急伸。堅調な四半期決算や健康飲料ブランドを18億ドルで買収することで合意したことが好感された。