〔東京外為〕ドル、一時151円台後半=田村日銀委員発言で下落(6日正午) 2025年02月06日 12時06分
6日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、田村日銀審議委員のタカ派的な発言で売りが強まり、一時1ドル=151円台後半に下落した。その後は買い戻しが入り、下げ渋っている。正午現在、152円26~28銭と前日(午後5時、153円32~33銭)比1円06銭の大幅ドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間の序盤は153円40銭前後に強含んだが、米国時間に下落した。1月の米サプライ管理協会(ISM)サービス業購買担当者景況指数(PMI)が52.8と市場予想(ロイター通信調べ、54.3)を下回り、米長期金利が低下。これを受けて、ドル円は一時152円10銭前後に急落した。終盤には売り一服となり、152円50~60銭前後で推移した。
東京時間の早朝もおおむね同水準で推移。午前9時以降も同様の展開だったが、田村審議員のタカ派的な発言が伝えられると、一気に売りが広がり、仲値過ぎには151円80銭近くに急落した。約2カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた。その後は売りは一巡し、正午にかけては152円20銭台に持ち直す展開となっている。
タカ派の田村委員の発言は「売り反応を招く可能性が高い」(大手邦銀)とみられていた。実際、委員が「2025年度後半には少なくとも1%程度まで短期金利を引き上げておくことが必要」と発言すると、「売りが活発化した」(為替ブローカー)という。目先は「いったん下値を試した感もある」(同)とされ、「水準調整でやや持ち直す動きが続くかもしれない」(先の大手邦銀)との声が聞かれる。
ユーロも午前9時以降、対円は下落。対ドルはもみ合い。正午現在、1ユーロ=158円27~29銭(前日午後5時、159円47~48銭)、対ドルでは1.0394~0395ドル(同1.0400~0401ドル)。