〔NY金〕3日続伸、2893.00ドル=最高値更新(5日) 2025年02月06日 05時55分
【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米中の貿易摩擦激化への警戒感が広がる中、安全資産としての金需要が高まり、3日続伸した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比17.20ドル(0.60%)高の1オンス=2893.00ドルと、中心限月の清算値ベースで前日に付けた最高値を塗り替えた。
中国政府は前日、トランプ米政権による対中追加関税への対抗措置として、米国からの一部輸入品に最大15%の追加関税を課すと明らかにした。中国外務省の林剣副報道局長は5日の記者会見で、米国の関税発動に触れ、「圧力や脅しは通用しない」と発言。報復関税に関しては「正当な権利を守るのに必要な措置だ」と述べた。両国の応酬が激化する中、リスクを回避する資金逃避先として金に注目が集まり、強地合いが継続した。
米民間雇用サービス会社ADPが5日発表した1月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は、前月比18万3000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の15万人増を上回った。労働市場の過熱感が維持されていることが浮き彫りとなり、金は上値を縮小する場面があった。