ガザ住民「再建へ強い気持ち」=停戦継続を訴え―ユニセフ広報官 2025年02月06日 18時50分

パレスチナ自治区ガザ北部を視察する国連児童基金(ユニセフ)のイングラム広報官=1日(日本ユニセフ協会提供)
パレスチナ自治区ガザ北部を視察する国連児童基金(ユニセフ)のイングラム広報官=1日(日本ユニセフ協会提供)

 国連児童基金(ユニセフ)のイングラム広報官は、停戦下のパレスチナ自治区ガザの状況について「人々が避難先から帰還しつつあり、困難な状況下でも生まれ育った場所で生活を再建するという強い気持ちを持っている」と述べ、停戦継続と住民保護の重要性を訴えた。視察先のガザ現地から6日、時事通信のオンライン取材に応じた。
 トランプ米大統領が米国によるガザ「所有」や住民の移住を提案したことに関しては、住民から強い反発の声を聞いたと説明。家族と共に避難先から北部ジャバリヤに戻った12歳の少年は、「家はがれきになったが、帰って来ることができてうれしい。ここが僕たちのふるさとだ」と話したと紹介した。
 イングラム氏は、停戦によりガザに入る物資は増えたものの、「大勢の子供が家族や家を失い、深い悲しみの中にある」と指摘。栄養失調の子供も多く、水や食料、衛生用品が必要だと語った。子供たちのトラウマも深刻で、北部ガザ市では両親を失い言葉を話せなくなった5歳の女児に出会ったという。 

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