〔東京外為〕ドル、155円台後半=トランプ氏発言で水準切り下げ(24日正午) 2025年01月24日 12時12分
24日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需買いなどで上昇した後、トランプ米大統領の対中関税に関する発言を受け、1ドル=155円台後半に水準を切り下げた。正午現在は、155円95~96銭と前日(午後5時、156円59~62銭)比64銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間は156円20銭前後に軟化した後、156円60銭近辺に浮上。米国時間の序盤は新規失業保険申請件数の悪化を受け、156円10銭台に値を下げた。中盤は、米長期金利の上昇などで持ち直したが、トランプ米大統領がFRBに利下げを求める発言をしたことを背景に、155円80銭台に下落した。終盤は利益確定の売りなどで155円70銭台に軟化したが、その後は156円前後に持ち直した。
24日の東京早朝は同水準で推移した後、やや買われ、156円10銭台に上昇。仲値公示にかけては、「週末の五・十日に伴う実需の買いが入った」(大手証券)とされ、156円20銭台に値を上げた。その後も、156円40銭近辺まで買いが進んだが、午前11時半すぎにトランプ米大統領の中国への関税に消極的な発言が伝わると、売りが強まり、一時155円80銭台に値を下げた。
日銀は同日の決定会合で利上げに踏み切る公算が大きいが、「織り込み済みのため、ドル円の反応は限定的になる」(FX会社)との見方が多い。注目は午後3時半からの会見で「次の利上げの時期が焦点だが、慎重な姿勢が示されて円が売られる可能性が高い」(同)との指摘があり、会見を通して「1円程度上下する」(外為仲介業者)との声が聞かれた。ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで上昇。正午現在、1ユーロ=162円95~97銭(前日午後5時、162円86~88銭)、対ドルでは1.0448~0449ドル(同1.0400~0400ドル)。