トランプ大統領、正恩氏との年内会談に意欲=李氏、北朝鮮との対話要請―米韓首脳、初の対面会談 2025年08月26日 05時31分

【ワシントン時事】トランプ米大統領は25日、韓国の李在明大統領とホワイトハウスで会談した。両首脳が対面で会ったのは初めて。トランプ氏は核・ミサイル開発を進め、敵対姿勢を強める北朝鮮との対話再開を望む李氏の姿勢を評価し、「共に大きな進展を遂げることができる」と強調。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記との年内会談に意欲を示した。
会談冒頭、李氏はトランプ氏を「(北朝鮮)問題を解決できる唯一の人物だ」と称賛。正恩氏の妹、与正党副部長が7月の談話で、トランプ氏と正恩氏の「個人的関係は悪くない」と述べたことに言及し、「半島の平和に向けて新しい道を開いてほしい」と米朝対話を進めるよう要請した。
トランプ氏はこれに対し、正恩氏とは過去の会談を通じて良好な関係を構築したと主張。「彼(正恩氏)は私と会いたいだろう」と述べ、「年内に会談したい」と表明した。李氏の北朝鮮政策についても「(過去の韓国大統領と比べ)はるかに優れている」と称賛した。
記者団から、韓国・慶州で10月末から開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するかどうか聞かれると「貿易会議のために韓国に行くつもりだ」と応じ、訪韓に意欲を示した。「会議を抜け出し、何かできるかもしれない」とも述べ、訪韓の際に正恩氏との接触を試みる可能性を示唆した。
トランプ氏が訪韓すれば、第2次政権発足後、初めてのアジア訪問となる。
李氏は訪米に先立ち、日本を訪れ石破茂首相と会談した。トランプ氏は「日本は偉大な同盟国だ」とした上で、自身の1期目に慰安婦問題で日韓関係が冷え込んだ経緯を振り返った。李氏は今回の訪日で日本との懸案が「取り除かれた」と説明。トランプ氏は李氏が「日本と素晴らしい関係を築くだろう」と応じた。