国際秩序変化「日本に好機」=強い保守政治必要―キヤノングローバルの宮家氏 2025年07月30日 14時13分

【ニューヨーク時事】キヤノングローバル戦略研究所の宮家邦彦理事・特別顧問は29日、米ニューヨークで開かれた時事トップセミナーで講演し、自国第一主義を掲げる第2次トランプ政権発足などで国際秩序の変化が不可避となる中、日本に「チャンス」が到来したとの見解を示した。好機をつかむためにも、強い保守政治と正しい軍事力の活用が必要だと強調した。
宮家氏は「日本人は(戦後)80年間、一生懸命頑張った」にもかかわらず、日本国憲法の前文に記載された国際社会での「名誉ある地位」を占めることができていないと指摘。ただ、国際秩序の変化が転換点となり、長年の苦労が結実する絶好の機会だと持論を展開した。
日本が学ぶ教訓として、日本が最小限の軍事力で勝利した第1次世界大戦と、自軍の力を過大評価して敗れた第2次世界大戦に言及。混乱が生じた際、「正しい軍事力が使えるか、しっかりした(保守)政府が継続しているかが大きなポイントだ」と分析した。総人口が1億人を割り、一段の国力低下に直面する前に対応すべきだと訴えた。