関税で1200億円打撃=米フォード、赤字転落―4~6月期 2025年07月31日 10時42分

米自動車大手フォード・モーターの看板(EPA時事)
米自動車大手フォード・モーターの看板(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】米自動車大手フォード・モーターは30日発表した2025年4~6月期決算で、トランプ米政権の高関税政策の影響で8億ドル(約1200億円)の打撃を受けたと発表した。値引きキャンペーンが奏功し売り上げは増えたが、関税コストやリコール(回収・無償修理)に伴う費用などがかさみ、純損益は3600万ドルの赤字に転落した。
 売上高は前年同期比5%増の502億ドルだった。ファーリー最高経営責任者(CEO)は同日、米テレビのインタビューで、政権が日本と欧州連合(EU)に対する自動車関税を15%としたことについて、「不利益は受けていない」と説明。米国に輸入する部品の関税が下がり、1台当たり5000~6000ドルのコスト圧縮につながると歓迎した。
 一方、政権に対しては「何層にも重なった関税」を簡素化するよう働き掛けていると強調した。フォードは米販売車に占める国産比率が約8割と、約半分の競合ゼネラル・モーターズ(GM)などより高い。 

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