大統領による州兵派遣容認=地裁判断の差し止め延長―米控訴裁 2025年06月20日 12時05分

抗議デモが激化した米カリフォルニア州ロサンゼルスで警戒に当たる同州兵=12日(AFP時事)
抗議デモが激化した米カリフォルニア州ロサンゼルスで警戒に当たる同州兵=12日(AFP時事)

 【シリコンバレー時事】トランプ米大統領がデモ鎮圧のため、カリフォルニア州ロサンゼルスに州兵を派遣したのは違法として同州が起こした裁判で、連邦控訴裁は19日、州兵の指揮権を知事に返還するよう命じた地裁判断の差し止めを延長した。大統領による指揮を容認した形で、州兵は引き続き治安維持に当たることが可能になる。
 大統領が地元知事の同意を得ず州兵を投入したことの是非が争われた裁判で、控訴裁は「大統領が権限を合法的に行使した可能性が高い」と結論付けた。判事3人のうち2人はトランプ氏が1期目に、残る1人はバイデン前大統領が任命した。
 控訴裁の判断を受け、知事への指揮権返還の命令を出した連邦地裁判事が、さらに審理を行う。米メディアは、地裁の決定次第で控訴裁判断の効力は早期に失われるとの見方を示した。
 控訴裁の判断を受け、トランプ氏はSNSに「全米で街や市民が保護を必要とし、地元警察が任務を遂行できない場合、われわれが保護を提供する」と投稿。カリフォルニア州以外でも州兵動員の命令を出す可能性に言及した。 

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不法移民の取り締まりに抗議するデモ隊に放火された車=8日、米ロサンゼルス(AFP時事)
不法移民の取り締まりに抗議するデモ隊に放火された車=8日、米ロサンゼルス(AFP時事)

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