東部州を地上攻撃か=ウクライナ侵攻でロシア 2025年06月08日 19時07分
ロシア国防省は8日、戦車部隊がウクライナ東部ドニプロペトロウスク州を地上攻撃していると主張した。侵攻開始後初めて同州に進軍したのではないかという見方があるが、ウクライナの軍事専門家は越境に懐疑的な見解を示している。
ロシア軍関係者も独立系メディアの取材に、同州で占領地は得られていないと証言している。
国防省は、戦車部隊がドニプロペトロウスク州に隣接するドネツク州の西側の州境に到達し、「ドニプロペトロウスク州への攻撃拡大を続けている」と明らかにした。
ロシアはウクライナ東・南部4州などの併合を主張しているが、この中にドニプロペトロウスク州は含まれていない。新たな州への侵攻は、ウクライナにとって打撃となる。
ロシアとウクライナは、トルコ・イスタンブールで3年ぶりに再開した直接協議の2回目を今月2日に実施。双方が和平案を示したものの、立場の隔たりは大きく、互いに批判し合っている。ロシアのプーチン政権は協議と並行してウクライナを軍事力で圧倒し、譲歩を迫る意図があるとみられる。